「子供が泣き止む&不機嫌がおさまる」Amazonプライムビデオランキング:子育て中の映画監督と保育士妻が考えた夜泣き対策

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執筆者のプロフィール

2児の父。普段は金融系の書籍の編集をしているが、企画書が通るとその都度、映画監督として映像の現場に身を置く。東京藝術大学映画専攻で修士号取得。フリーランスの編集者時代に、ベネッセなどの教育系の出版社との仕事の経験と、自らの子育て経験からたまに育児系の記事をブログで書く。

子育てとプロジェクターの関係?

保育士の妻が、東京都出産応援事業の10万円で買ったもの

コロナをきっかけに始まった育児助成事業「東京都出産応援事業」は、最大10万円分の商品を所定のカタログから出産後にタダでもらうことができる。「popIn Aladdin 2(ポッピン・アラジン・ツー)」はその中で最高値のもの。他にも離乳食や家電、育児グッズなどのライナップされている。

二人目の出産を間近にして、元保育士の私の妻「東京都出産応援事業は、上限マックスのプロジェクターを買いたい」と突然言い出しました。その商品がこちら。

妻曰く、「ママたちの間で、プロジェクターが夜泣きに効果がある」ということでした。

夜泣きの予備知識がない私は、本当か? と、疑いつつ、何せ職業が映画監督だということもあり、妻の要望に承諾し「popIn Aladdin 2(ポッピン・アラジン・ツー)」を購入することに。

そして、その驚くべき効果をその後目の当たりになることに……。

夜泣きに映像がいい理由:脳の現象

その前に、まず子供の不機嫌&夜泣き問題について。

赤ん坊が病院から家に来ると出現するのが泣き声問題。最初は母乳などを与えると泣き止みますが、それでも、手が付けられないこと増え、夜泣きが始まるとさらに深刻になっていきます。

声も成長するにつれ大きくなり、10ヶ月くらいで大人の絶叫レベルになってしまい、住んでいる建物によってかなりの近所迷惑になってしまいます。睡眠時間も削られます。

そんな時にネット上で評判なのが、反町隆史の『ポイズン』を聴かせることだと言われています。

個人的な経験ですが、この反町隆史の『ポイズン』も2〜3回もしくは5回くらいで通用しなくなってくるかんじがします。そもそも、この曲は独特のイントロのギターが特徴的なだけで、曲としての完成度は高くなく、おそらくそのギターフレーズに聞き慣れてしまったら、効果はすぐになくなるのではないでしょうか。

夜泣きや不機嫌は、脳の育成に関連した現象

関連記事:夜泣きの原因と向き合い方は?(ユニチャーム公式サイト)

突然の不機嫌や夜泣きの原因はなんでしょうか?

いろいろ調べてみたのですが、実はいまだにそのはっきりした原因はないようです。

有力なのは、睡眠中に突然目が醒めるというストレス現象だという説。それ以外にも夫婦でコミュニケーションが存在しているのに、自分がそれに参加できず、神経質になるという説。夜に慣れないという感覚の問題という説もあります。

いずれにしても、脳の発達が関係しているのは間違いないようです。

よって、本来音で誤魔化す(驚かせる)のではなく、脳の残像や感覚、不満といった非言語的なストレスを消すために何がしかのアプローチをするべきなのでしょう。

そのために、イレギュラーさを強調した音楽だけでは、その効果が長期間続くことはなくて当然です。もっと人間の感覚に総合的に問いかける仕組みが必要だからです。それが、コミュニケーションに関係しているならば、さらに望ましい。

東京都出産応援事業は、意図的にプロジェクターを組み込んだ可能性が高い

そもそも、東京都出産応援事業の支給品として、プロジェクターがあるのが奇妙。しかも、当然世論の批判を受けやすい東京都がそんなことを適当にするはずがありません。

そのほかのグッズを見ていくと、必ず育児か料理、家事に関係している商品。そんな中で、このプロジェクターが当然浮いて見えます。

しかし、この赤ちゃんの夜泣きのメカニズムなどを考えると、やはり子育てグッズとして選ばれている可能性が高いことが考えられます。もしかしたら、有識者のアドバイスなどの可能性もあります。

実際の効果は、非常に高い。というか、ほぼ100%泣き止む

それで実際私が使ってみた結果について、お話ししたいと思います。

取り付けた当初は、時間がある時に余興として番組を見せる程度でしたが、時間が経つにつれ、育児が大変になり、妻が夜にも使うようになっていきました。最初は、さすがの妻も深夜に明るい光をビシバシ見せることになるのに躊躇があったようです。

肝心なのはどんなものを見せるかという番組の選定(後述します)ですが、元保育士の妻が言う通り、ほぼ完全に泣き止むことがわかってきました。使ったのは夜泣きが酷かった6ヶ月〜13ヶ月の間がメインで、その間は朝でも夜でも深夜でもいつでも見せるようになりました。

番組選定はかなり重要。泣き止まない番組も多い

ただし、もちろんのこと番組選定が重要です。

アマゾンプライムは、幼児チャンネルと通常のチャンネルを区別してログインで子供向けコンテンツに絞って提供すると言う手法を使うことができます。

中には、子供用コンテンツという扱いだが、動物ネイチャー番組など殺し合いや交尾じみたアクションを、ズバズバと見せるコンテンツもあります。結局は、中身を見なければいけません。

また、幼児用のコンテンツを見つけても、子供の不機嫌対策に有効なコンテンツは非常に少ない。体感として、100分の5くらいの割合だと思われます。

キッズ用のログイン設定もできるが、これでもコンテンツがどの世代に向けて作られたかが非常にわかりにくく、結局、中身を見てみる作業をしなければいけない。

「赤ん坊・子供の不機嫌が治る」アマプラコンテンツランキング

では、ここからは早速、私の家の子供や妻のママ友ら(妻の保育士仲間とか)の間で、どのコンテンツが、子供の不機嫌解消に役立ったのかをランクづけしていきます。

この3番組を選ぶまで60〜70種類の子供向けコンテンツを見ているはずです。

トップ3に挙げられるコンテンツは、夜泣きなどの極度の不機嫌に、恐るべき効果を発揮すると思います(個人差もあるでしょうが)。特に一位のベビーバスは、現在でもヘビーローテーション(いつあきられるのかがむしろ怖い)です。

第1位 『ベビーバス たべものシリーズ』:心地よいちょいワル感、なめらかな動き

アマゾンプライムサイトより引用

第一位は、なんと中国産の3DCGアニメ『ベビーバス:こどものうた:たべものシリーズ』でした。このコンテンツを妻の友人の保育士に教わるまで、日本や欧州発のコンテンツばかり(ミッフィー、機関車トーマス、しまじろう、ピカチュウなど)を見ていましたが、全く効果がありませんでした。

ちなみにこのコンテンツは通常のAmazonでログインするとレビューが少ないし、評判が良くありませんが子供向けプログラムでログインするととんでもない量の高レビューが膨大にあります。おそらく、子育てママたちのレビューが、こっちに書かれているのでしょう。

なぜ、Amazonはレビューを統一しないのかはさておき、このコンテンツの効果は尋常ではありません。特に真夜中の夜泣きでは何度もこの動画にお世話になりました。

私が子供の様子を見る限りわかることを列挙してみます。

  • アニメ演出がゆっくりで見やすく、なめらか(米国・日本のアニメは激しすぎる?)
  • 登場キャラクターが適度に悪ガキ(日本は倫理的すぎます)
  • 誰かが大失敗するが、笑って和やかに終わる強引な展開(不自然さが赤ちゃんにここち良い?)
  • 原曲が中国語のためか、日本語のゴロが合わず、それが妙なテンポになっている

第2位『ジェシーとネシーのなんでかな?』:歌や妖怪のデザインが◎

アマゾンプライムサイトより引用:黒メガネをかけたことで、普段は目に見えないものと話ができるようになった少女のミュージカル的な教育番組。ストーリーは冒頭で気がついた疑問を、さまざまな方法で解決するというシンプルなものだが、予想のつかないストーリーばかりである。

次におすすめするのは、Amazonオリジナルの子供向け番組『ジェシーとネシーのなんでかな?』です。我が子は、Amazonオリジナルの中でも本作が抜群に好きです。

その他にも、幼児向けアマゾンオリジナルコンテンツはかなりたくさんあり、これはもしかするとネットフィリックスやU-NEXTなどではないことなのかもしれません。

親から見ていて、子供が気に入っているポイントを以下にリスト化。

  • ストーリーが予測がつかない(結構適当で多分シナリオを作り込まないタイプ)
  • ジェシーとネシーの二人〜♪の定番曲が何度も歌われる安心感(最低3回くらい歌います)
  • 敵が出てこない(むしろ無意識に邪魔し合うところがある)
  • フラフープが好きなモップのマイクが登場すると歓声を上げる(我が子限定)
  • キャラクターが魅力的(赤ちゃんにとって)
  • アニメに一人だけ実人間(女の子)が登場するから(実物の人間が安心感を与える)

この最後に記述した「たくさんの架空キャラクターの中に、実物の人間が1人いる」というのは、おそらくものすごく大事な部分じゃないかと思います。子供は、別に現実逃避をしたいわけではなく、できれば現実とのギャップで、嫌な思いをしたくない(夜泣きのメカニズムと関連?)のかもしれません。

アマゾンプライムサイトより引用 右端のモップのお化け「フラフープのマイク」が登場すると、我が家の子供たちは歓声を上げる。

第3位 『シナぷしゅ』【テレビ東京オンデマンド】:異例の乳幼児専門番組

アマゾンプライムサイトより引用:民法では異例の『乳幼児専門番組』である『シナぷしゅ』。

東京大学赤ちゃんラボの開一夫教授監修による、異例の乳幼児番組

最後に紹介するのは、NHKのEテレごえをを果たしたテレビ東京の『シナぷしゅ』です。

番組の構成は、いわゆるEテレ的な子供向け番組から、アニメ、アートフィルム的なもの、はたまた料理番組形式のものまで多彩で、そのまとまりのなさが魅力だといえます。

作りは低予算ながらも、なぜか乳幼児にとって目が離せないものが多い印象があります。そして何よりも興味深いのは、その多くに大人向けコンテンツのパロディが多く含まれている点です。

具体的には、料理番組、歌番組、ニュースやリサーチ番組など。これらを見ることで、大人を真似したいという思いを抱き始める乳幼児に、かなり効果的なアプローチをしているのではないかと感じます。

  • 決まった型がない
  • 基本は大人番組のパロディ
  • 現代アート的なものも多く、現役作家も多く登場
  • 料理番組など大人のコンテンツを乳幼児向けにしたものも多い
  • パパ・ママは面白くないかもしれない
  • 赤ちゃんの好みを限定しない作り

このリストの中の「実は大人番組のパロディが多い」というのが、結構大きいと感じています。これは、『ジェシーとネシーのなんでかな?』でも書いたように、現実に適用しようとする子供の脳に、よく作用するのでしょう。具体的には、悪夢としての余韻を減らせる、という感じでしょうかね。

最後に:あからさまな幼児向け番組が夜泣きに通用しない理由

のちのち、この記事は私の子供や周囲のママ友たちの情報から割り出した、子供たちに本当はそれほど好かれていない子供番組のことも書きたいと思っています。

それらの強引に特徴を強引にまとめると以下のようになります。

  • 動きが必要以上に激しい(一般的に動きは激しい方を大人社会は好む)
  • 世界観が広すぎる(ストーリーを重視するあまり)
  • あからさまにキャラクター主義(これも大人社会の価値観の押し付けでしょう)
  • あからさまに子供向けの音楽(子供は規則正しさをむしろ嫌います)

などの特徴が挙げられます。

要するに、大人社会のルールに合わせて努力して作られたコンテンツや、親が望むような学習用のコンテンツとは一線を画するものが要求されるのではないでしょうか。私が思うに、夜泣きや子供の不機嫌は、それとは全く違う形での大人社会との関係が根底にあると思います。

それを解消しようとするコンテンツが上記の『ジェシーとネシーのなんでかな?』のよな独自コンテンツとして作られているせいか、アマゾンプライムには案外多く存在しています。

よって、子供の夜泣き問題などに困ったときは膨大なコンテンツを要するアマプラを活用することで、どうにかこうにか解決するかもしれません。ぜひ検討してもらいたいですね。

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