難解名著を一発解説。社長の人柄&買収センス・業務の明快さ・企業のクリーンさで投資をした男『バフェットからの手紙』ウォーレン・バフェット著の分析 要約

オーディオブック

著者紹介

ウォーレン・エドワード・バフェット(1930年8月30日 – )は、アメリカ合衆国の投資家、経営者、資産家、慈善家である。世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの筆頭株主であり、同社の会長兼CEOを務める。大統領自由勲章を受章している。

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企業淘汰の激しいアメリカで、経営者として株式投資

後半に連れて非常に難しい記述が増えるため、読みにくい。そして、あまりにも日本人の株式投資のスタンスと違うため、理解もされにくい。その状況を踏まえつつ、思い切って本書のポイントをわかりやすく記述する。

『コーポレートガバナンス(企業統治)』を重視

バフェットの株式投資は、市場介さず株式を期限制限付きで購入したり、未公開株や新規発行株を購入するということが多く、市場で株を買うことは近年まで主流ではなかった。その企業をコントロールするハンドルとして『株』を使うという投資方針だ。だから決議票を有する10%前後まで保有率を高めるケースが多い。

そのため、『コーポレートガバナンス(企業統治)』を重視するスタイルになった。つまり、スキャンダルや金銭トラブルを警戒し、問題があった場合は、直ちにその企業との話し合いをする。要望に答えられない場合は、すぐに損切りをするということになる。最近も、架空取引でトラブルがあったウエルズファーゴ株を全部売却している。

買うのは真面目な企業。経営の改善に自主的に進んでいくケースが多い

ある意味、不況時の大手銀行と同じスタンスである。個人投資家とは全く違い、その株に『睨みを利かせるパワー』が全然違うのである。バフェットが買ったことで、その企業の株価は下がりにくくなる反面、経営的にも尻をペンペン叩かれて行く運命になる。彼はいつも買った企業に対し『何も言わない』と言うが、損切りのスピードの速さが、企業にムチを打っている。

成熟の伸びしろが無くなった企業を売る。市場の独占を形成しつつある企業も売る。売る株は「売りたい」という気持ちでずっと持ち続ける。

これが彼の投資スタンスをとても謎めいた感じのものに見せている。「ケースによっては大損でも売る」というスタンスである。しかし、長期保有とインフレ効果のため、結果的に「損をしていない」。それが、アメリカというインフレ国家の投資家、バフェットということである。

日本ではバフェットは存在しないのだ。

彼が財務諸表から見るのは「経営者の企業拡大の意図」

バフェットの造語として有名なのが「ルックスルー利益」「ルックスルー資産」である。

ルックスルー利益

EPS(1株当たり利益)× 保有株数

ルックスルー資産

BPS(一株当たり純資産)× 保有株数

これは将来性ではなく、お買い得かどうかの数字だ。本書では、その企業の『稼ぐ力』や『投資の資金効率』といった普通の株式投資家が重視しそうなものにほとんど内容が割かれていないのである。

本書の中盤に書かれているが、バフェットはその企業の「性格」「能力」「将来性」といった細かな要素から判断するのではなく、「今持っているお金」「今やっている仕事の規模」しか見ない。一切、企業としての筋肉面を予測をしない。では、将来のことは一切無視かというそうではない。

その将来性は「経営者の性格」で判断するということである。

「社長の人格・在任期間・企業買収センス」と「業務の明快さ」を重視

つまりは、言い方は悪いが、初心者のような尺度でバフェットは株を売り買いしているように見える。ここが、広瀬隆雄氏のような、こだわりをもって投資をしている投資家が反発する点である。しかし、本書を読み込めば読み込むほど、この結論に至るのだ。

バフェットは「クリーンさ」「社長」「業務の単純さ」だけで投資をしてきたのである。

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