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著者紹介
及川 幸久(1960〜)
神奈川県出身。チャンネル登録者数約50万人、総再生回数1億5000万回超の国際情勢YouTuber。
ほぼ毎日、日本の大手マスコミが報道しない国際政治経済の最新情報を配信している。上智大学文学部卒業、国際基督教大学大学院行政学研究科修了。
メリルリンチ社、インベスコ・アセット・マネジメントといった大手金融機関に勤務した後、幸福の科学に出家、宗教家となる。 幸福実現党外務局長を務めながら、国際政治コメンテーターとしてアメリカのラジオ・テレビ番組などにも出演。国内ではYouTuber、作家として言論活動中。
目次
- 第1章 伝え方の魔術は「情報収集」がカギを握る
- 第2章 フェイクを見破れ!最速で真実に近づく情報収集の極意
- 第3章 英語ニュースを読んで、世界レベルの情報収集力を身につける
- 第4章 伝えるうえで最も基本となる「知的正直さ」とは?
- 第5章 大切なのはイメージング!「人前で話す」のが得意になる方法
- 第6章 相手の心をつかむ最強の伝達ツール!「スライド」と「動画」を使いこなす
本書の宣伝文
- 「質の高い情報を効率的に得る方法」がわかる
- フェイクニュースに騙されない方法がわかる
- 国際情勢でチェックすべき「メディア」「Twitter」「YouTube」がわかる
- 英語ニュースを読めるようになる「英語学習法がわかる」
- 話下手でも相手にわかりやすく伝えられる
- プレゼン力が上がる
- 自分の伝えたいことに興味を持ってもらえる
- 難しいことを理解して自分の言葉で表現できる
- 「スライド」と「動画」作成のコツがわかる
私の及川 幸久氏のYouTube閲覧経験について
大統領選挙のトランプがらみで見るようになる
及川氏の書籍を手に取るにあたって、先に言っておきたいのは、私は幸福実現党は実にキモい団体だと思っているが、それでも個別にはおもろい人(世間ズレ)がいる、かも、というくらいのスタンスだということだ。おそらく、幸福実現党は団体としての規範が緩いのだろう。
それはさておき、どうして及川氏を知ることになったかというと、それは2020年のアメリカ大統領選挙で及川氏がトランプを熱心に応援する代表的なチャンネルだったからである。
トランプ報道の大規模な検閲が実施された時でも、及川氏のアカウントは生き残った
そして重要なのは、選挙の時期が迫った時に多くのトランプ支援系チャンネルが陰謀論的だということで、アカウントが凍結された中、なぜか及川氏だけ(ほぼ唯一だと言っていい)は停止されなかった。ちょうどその頃に、同氏はこの書籍を出版し、販促活動をしていた。
具体的なチャンネル名は多い出せないが、当時20チャンネルくらい登録されたトランプ応援系のチャンネルは10チャンネルがアカウント停止、5チャンネルが内容変更する感じで、及川氏のチャンネルだけがトランプの不正選挙報道をする最後の存在になっていた記憶がある。
本書のまとめ(ブログ主の勝手なまとめ)
『伝え方の魔術』は、及川氏の情報収集方法から配信時に気をつけていること、細かなテクニックなどのを網羅的に扱った書籍だ。象徴的な内容をいかにまとめて見る。
情報ソースの判別に関して
- 情報には一次情報、二次情報、三次情報が存在する
- 一次情報は「本人の発言」
- 二次情報は「本人の発言を引用したマスメディアの情報」
- 三次情報は「マスメディアの情報を引用」した情報
- 信頼度は、一次情報(高)、二次情報(低)、三次情報(かなり低)
- 発信するときは必ず情報元(本人のツイッターやメディア名)を言う
この情報ソースの識別に関して、及川氏の真骨頂である可能性が高い。
これらのソース判別ルールに従い、一次情報や良質な二次情報から、YouTubeのネタとして最も刺激のあるネタをセレクトすれば、情報チャンネルとしての強度が増す。
二次情報しか見つからない場合の対処方法
- 複数のメディアを当たる
- 発信方法を工夫する「〜という風に考える有識者が多い」「〜という見方が大勢」
- 自分が普段継続して信頼している二次情報元を開示する(個人名が妥当)
ただ、もちろん情報ソースの判別には限界があり、特に速報性の高い大統領選挙では「本人からの情報」が少なかったことも事実としてある。その時に及川氏が開示したのは上記の手順だ。
私としては、この手法(二次情報しかない場合)が他のユーチューバーと大きく違ったのではないかと感じる。これを守ったが故に、及川氏はYouTubeにアカウントバンされなかったのだろう。
読みどころ:英語ができない人向け「英語での情報収集法」
その他の読みどころについても触れておきたい。
及川氏の経歴として、上智大学→メリルリンチ証券からの外資の転職が続き、しかも専門的な政治経済の知識があるように思えるが、YouTubeを始めるにあたってだいぶリセットしたということだった。会話ができるが、テキストベースの英語に関しては足りないところがあるという認識だった。
具体的にはネット上での情報収集において、自身の英語力を1から見直したという。それ故、本書では、英語ができない人向けの英語での情報収集と身の守り方についてもページが割かれている。
二次情報でもグーグルは英語ソースを開示されれば、チャンネル運営をなかなか阻害できない
『伝え方の魔術』の後半から終盤にかけて、英語でのソースをできるだけ開示することに重きを置くというか、そのことのこだわりがハンパない。それは主に、アカウント・バンされた日本のユーチューバーたちが、アメリカのサイトのソースを開示していなかったことに由来するとのこと。
英語ソースの情報元を開示する時に重要視すること
- 保守系メディアか民主系メディアかの見極め
- 媒体の信用性(アクセス数や評判、引用率など)
これ以上書くとネタバレになったしまうので書かない。が、本書にはもっと詳しく、海外メディアの見極め方法について書かれている。ここにも、及川氏がかなりスレスレの情報発信をしているにもかかわらず、アカウントを停止されないノウハウが多く書かれている。
Q:どんな人が読むべきか?
A:これからYouTubeやブログなどのメディを運用しようと考えている人。あるいは、過去に運営元(Googleなど)から、警告やサイト停止の処置を受けたり、SEOをコントロールされた(圏外表示やランクダウン処置)経験がある人なども、本書から学ぶことが多いと思う。
及川氏がご自身のチャンネルであれだけ過激な発信をしているのに(しかも幸福実現党という党に所属しあんがら)、未だ日本を代表するユーチューバーでいられるのには、地道な情報収集が大きく関係している。
もし、ネットでの発信で副業やあわよくば主業にしたいと考えている場合は、是非ともお勧めできる本だといえる。
ちなみに『伝え方の魔術』では、幸福実現党への勧誘的な内容は一切なかった。なので、宗教的なものを気にしている人でも、全然気にしないで読める本だと思う。
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