買付証明書を提出してもキャンセルすべき。鬼の指導で著名に『主婦の私でもできた月収130万円「新築アパート」投資法 』五十嵐 未帆

投資

著者紹介

五十嵐 未帆

3歳の子供を育てながら、ファイナンシャルアドバイザーの傍ら、事故死した父から譲り受けた不動産賃貸業を開始。しかしながら、築古物件で再起不能な失敗を冒し、一度撤退するものの、新築アパートをメインに再起し、楽待のYouTube番組「愛のお説教部屋」でブレイク。

要点

  • 中古RCの失敗談と持ち続ける恐怖が書かれている数少ない書籍
  • 買付証明書を出した後でもキャンセルはすべき業界の裏事情が書かれている
  • 新築は購入までの道のりが長い

かぼちゃの馬車の不正を初期段階で指摘しブレイク

著者の五十嵐未帆さんのことは、楽待の動画で知りました。かなり厳しい性格の方だなというのが第一印象。しかしながら、本読んでその印象は変わります。彼女自身が、もともとは失敗大家だったからです。

当初は首都圏に住む普通の会社員でしたが、父の築古アパートを相続。自主管理で管理を行いつつ、三人のお子さんを育てていたため、目も回る忙しさだったそうです。しかし、本来参入障壁が高く、誰もができない不動産投資を行うことで得られる自信で充実した日々を送ります。ところが。経験を積んだ自分を過信し、神戸という遠隔地の築古RCに手を出してしまいます。

隣地にはヤクザが住んでいることを隠されて物件を購入

最初の物件は取得後、建物の老朽化が予想以上にひどく、ヤクザが隣接した建物に居住しており、入居者が新規入居者が寄り付かない物件でした。また数ヶ月も経たないうちに、最低リフォーム必要経費1000万円の見積もりを受け取ってしまい、生きた気がしなかったという経緯が書かれています。後のこれらのピンチをなんとか切り抜けますが、不動産投資への考えがガラッと変わります。

40冊ほど読んでいた新興大家さんの不動産投資の書籍の考えを一旦、捨てるのです。

新興不動産投資家からの知識を捨て、独自の手法を模索

もともとファイナンシャルプランナーで、数字の計算が好きだった彼女は「数字でおおよその計算ができる正確に算出できる新築物件」に移行します。つまり「中古は謎やアクシデントなど計算で推測が成り立たない老朽化的な事故」が多く、それらが精神的にも財政的にも激しく摩耗することを知るのです。この本の正直ですごいところは、きちんと中古の危険性を説いているところです。

カリスマ不動産投資家98%は築古リスクを「当然」で処理

多くの不動産投資本では、
「そんなの知っていて当然」
「あってあたりまえ」
など、実は適切な情報を開示せず、隠しています。

新築は、利回りがでないという一連の常識ができつつある中で、「不動産投資は利回りではなく『手取り』」という、バブルの中で隠されてしまった真実を、きちんと書いているのが本書の良点。
また、不動産投資家がトラブルに巻き込まれた際の考え方も掲載。
ダメな物件をつかまされたら、『買付証明書を提出してもキャンセルすべき』という業界の慣習とは全く逆のことを勇気を出して書いているのは、流石にすごいなと思いました。

私的には、ぜひ、5冊目くらい?に読んでみるといい本だと思います。

タイトルとURLをコピーしました