2021-10

オーディオブック

京大医学部生でさえ、未来を描けない。日本を襲う“本物の資本主義の正体”『僕は君たちに武器を配りたい』瀧本哲史

近年の日本は、やたら“起業・独立”をすすめる両学長、ホリエモンのようなユーチューバーや有名人が増加し、その対局に正社員主義をあおるひろゆきなどの論客が控えている構造ができた。これらの後ろには搾取の悪魔扱いされる竹中平蔵がいて、税金で国政を操ろうとする税金官僚がいて、それを攻撃する副島隆彦などの論客が迎え撃つ、みたいな変な構造が結果的にできてしまった。いずれも誰もはっきり見たことがない証拠がないものを、相手にしており、論理的な強さや納得度に比べて、信憑性は低い。
書評

SEOを攻略しない。マンガ形式でSEO的のピンチをシミュレーション。すぐ使えるワンランク上のSEO対策『沈黙のWebライティング』松尾 茂起

本書以前のSEOの教則法(商材、セミナー)は、“あれをやれ”、“これをやったほうがいい”的な断片ノウハウの宝庫であるが、そこに至る思考力の身につけ方は語らないことがほとんどだった。ここの根本を本書は解決したと言え、その功績が出版から5年経った今でも色褪せない理由とされる。
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アイディア重視の起業は成功しない。オワコン日本に逆張りする起業家を支援する『2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義』

本書は、東京大学の伊藤謝恩ホールで行われた講義を収録した本であり、どちらかと言えばノンフィクションと言える。講義の概要というと、テーマは『日本の衰退期に日本を逆張りする若者を育てる』。その意図に賛同できる東大生、早稲田大生などの若者を集めて、無料特別講演を開催した。
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クソ本。強烈なスピリチャル主義で過激な引き寄せの法則。やや危ない書籍『潜在意識をとことん使いこなす』C.ジェームズ・ジャンセン

本書は、著者であるジェームズ・ジャンセンが何度か本文内で断っているように、ジョセフ・マーフィー『眠りながら成功する』のリライト・オマージュ作品である。しかしながら、なぜか、原著としてのジョセフ・マーフィー関連のクレジットが見当たらない。
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橘玲の入門書として書かれた。アフターコロナ、アフタートランプの生き方について考える。『無理ゲー社会』橘玲

貧しさの中でどんなに知識を構築しても、苦しさや金の欲しさに人間の性格や本質は簡単に歪んでしまう。どうせなら、富の構築と知識の構築を、せっかく橘氏の書籍に触れたわけだから並行して身につけて行って欲しいと思う。
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詐欺師か、世紀の伝道師か。ナポレオン・ヒル完全解剖解説 現代でも影響を与えつづける“金儲けの秘訣”とは

ナポレオン・ヒルは辛抱者が多い反面、疑惑が多い。財団や出版社がナポレオン・ヒルのブランドを用いて荒稼ぎをするようになったためにそうなってしまった可能性が高い。読者の感情的な反感を作っていると予測できる。だが、それだけで彼を避けるのは大間違いだ。
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謎と疑惑の多い生涯だが、驚異的な完成度の自己啓発書を出版。資本主義社会を初めて言語化『思考は現実化する』ナポレオン・ヒル

普通に社会人生活を送ってきた人には、ミステリアスな要素が充満しているように思えるだろう。逆に言えば、そこを取り入れられるかどうかが、本書を読み込める資質となってくると思う。そう言えば、YouTubeには200万円のナポレオン・ヒルの情報商材を購入して試した人の動画が載っており、これはかなり興味深く見た。これは参考になるかもしれない。
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学歴主義が前提だが、子育ての基本を学べる。網羅性が高く、使い勝手に優れた本『世界標準の子育て』船津徹

私は少しだけ、初等教育の出版をかじったことがある。児童教育分野はえてして、つぶしあいが激しく、自分たちの書籍では丁寧で優しい言葉に徹するのに、相手の追い落としが半端ない。なので、レビューも上げ下げ合戦になりやすいので、良書を見つけにくい。
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徹底した宗教否定はITと膨大な歴史学に基づく。予言は当たる。ユヴァル・ノア・ハラリ三部作解説『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』

ホモ・デウスは、本格的な“神”と“宗教”の否定を行った書籍です。前作、サピエンス全史では盛り上がった論争も、静まり、一転して多くの知識人が沈黙するという中で、版を重ねています。本当に彼がやりたかったこと。それはこの本だと思います。
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寓話で処理されてきた未来が70%の確率で訪れる。悲劇を現実にしないためのレッスン『ホモ・デウス :テクノロジーとサピエンスの未来』(上下)ユヴァル・ノア・ハラリ

Q:どんな人が読むべき本か? A:いまだに宗教を信じている人 宗教をいまだ信じている人、という言い方は、誤解を招くかもしれない。だが、あえていう。先祖でも亡き友人でもいい。そういうものを時々思い出しては、何か自分を元気付けるようなことをしている人も、アイドルや偉人を尊敬している人なども全部含まれる。