2022-03

オーディオブック

デール・カーネギーとナポレオン・ヒルを比較しながら考える名著『道は開ける』

デール・カーネギーと並び、アメリカで伝説化している自己啓発の偉人といえば、ナポレオン・ヒルがいる。この二人はいずれも、世界大恐慌(1924)前後に登場し、落ち込み切ったアメリカ人の一般大衆に活力を与えると同時に、労働の効率化を解いて回ったという類似点がある。
オーディオブック

常識や習慣を無視して、周囲を混乱に落とす。変則的な弱者の反乱『コンビニ人間』村田 沙耶香

これは割とはっきりしているのだが、芥川賞受賞作がオーディオブックになることは珍しい。しかも、アマゾンが先行して日本の純文学をソフト化するのは見たことがない。おそらく、それだけ本作が海外でも売れている作品だということなのだろう。
映画制作

映画監督が見る『ロシアン・スナイパー』。実在の女スナイパーがモデル。戦場での女性がテーマ。ロシア人がイメージするアメリカ人像も。

物語の中で、パヴリチェンコや同僚の女性兵士たちは、恋愛だったりファッションだったり、やはり戦時であっても女性的な面を捨てることができないシーンが多くある。また、戦争が激化していけばいくほど、子供を出産したいという思いを描く女性兵士特有のメンタリティー描写が徹底している。ここに私は大きく驚かされた。
オーディオブック

マッキンゼー出身者らなどの名コンサルの悪事を大暴露『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』カレン・フェラン

本書は、著者であるカレンが、コンサル界(コーチ業界も含む)で常識だと思われる経営改革手法をどんどん上げて、それによっていかに、アメリカの大企業が血だらけになって自滅したのかを、謝罪しながら紐解いていくという手法をとる。
オーディオブック

(深掘り分析)癒し系投資本。偏差値30でも資産運用はできる。同世代の高橋ダンとの比較で見えてくるもの『お金の増やし方』厚切りジェイソン

本書では株式投資以外にも、米国株の個別株、日本の個別株、不動産投資、宝くじ・公営ギャンブル文化といった日本人の金銭への思想・アレルギー感に詳しく、特に日本での不動産投資の詳細情報を匂わせているのには驚きがあった。
オーディオブック

とにかく、かんたん解説。著者の特徴もついでに。マイナンバー時代の小説『1984』ジョージ・オーウェル

全体主義化している世界において、余計な衝突、余計は主義主張、余計な我慢・踏ん張りを回避できるさまざまなヒントが、本書『1984』にふんだんにあると私は感じる。
オーディオブック

クソ本。典型的な名著“闇”ビジネス『「原因」と「結果」の法則』ジェームズ・アレン

以前、ウォーレン・バフェットの師匠である投資家ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』であったり、本田圭佑が読んでいたことで注目されたサミュエルズ『自助論』などの、悪徳な名著ビジネスの闇について、編集者としての経験をもとに書いたことがあった。
投資

ブログはオワコンか? ヒトデ氏の裏事情も暴露。リベ大本のブログ担当者による『「ゆる副業」のはじめかた』ヒトデ

ブログ界では有名だったヒトデ氏を、一躍全国区にしたのは、何と言ってもリベ大の両学長による『お金の大学』にて、副業のブログ・アフェリエイト部門の執筆を担当したことだ。
オーディオブック

多くの詐欺本の起点となったが、本書は……。聖書のスタイルをパクる「元祖メルヘン引き寄せ本」『マーフィー 眠りながら奇跡を起こす』ジョセフ・マーフィー

〜著者自身には悪意はないが、多くの詐欺本・高額セミナー・情報商材の型を作る〜 本書『マーフィー 眠りながら奇跡を起こす』は、基本的には「悩むことは無駄で、手を動かせ」という本である。当然、読んだ人は普通に悩む人に比べ、成功者が増える。そんなもの、本の効果というよりは、確率の問題で当たり前といえば当たり前だ。
オーディオブック

膨大なタスクを無理なくこなす秘訣。あえていうなら京都人的素養『全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』デビット・アレン

ポンチースキーム化したタイムマネジメント(フランクリン・コヴィー社とか)に比べ、GTDは有用性が高い。PCやクラウド技術、AIの登場によって、個人の取り回せる時間の運用よりも、ツールによるタスク管理の方が重要となった今、最先端の企業で使われているのは、このGTDであり、タイムマネジメントではない。