映画制作

映画制作

レオス・カラックス、キアロスタミの名プロデューサーで、映画美学校・東京藝術大学の映画専攻を作った人物の謎に包まれた反省『インディペンデントの栄光 ユーロスペースから世界へ』堀越謙三

これはむしろ、周囲との関係性で思わぬトラブルを起こしがちな、映画監督を目指す人間が読んでおくべき内容ではないかと思う。かなり役に立つ堀越氏の心情が綴られている。
オーディオブック

東京芸大OB監督が解説。権威を無視されるこれからの映画視聴。ただし、Z世代の定義がただの”大学生層”の可能性あり『映画を早送りで観る人たち』稲田豊史

本書で語られる“Z世代”の定義だが、よく考えると80年代も90年代も00年代も、大学生という存在、まだ社会に出ていない、自分の評価が定まっていそうで定まっていない存在の全世代的な定義に、かなり被っているのだ。古い言葉で言うと、1980年代の新人類を私は思い出した(笑)。
映画制作

中国人に土地を売る不動産ブローカーの父と娘の映画。ストーリー構造が珍しい『ひかりのたび』澤田サンダー

この『ひかりのたび』のような映画は、今後増えていくのではないかと、私は期待されている。このくらいの複雑さが、従来の「時間内に見る」のではなく、配信として、止めて調べたり、別の日に見ていく映画として、マッチしているように感じる。
投資と映画

自主映画・長編映画のスタッフ&お金問題。映画監督たちは一体どうすればいいのか?(2)長編映画の最初の資金繰り・その後の信用

前編記事では、地道なスタッフィングやギャラ、映画制作の現場的な話題を話してきましたが、ここでは、きちんとした予算規模の自主映画でデビューする重要さと、映画制作費のトータルバジェットの話をしていきたいと思います。
投資と映画

自主映画・長編映画のスタッフ&お金問題。映画監督たちは一体どうすればいいのか?(1)希少スタッフへの考え方と、作品の精度の高め方

一部の自主映画出身の現在は巨匠の域になりつつある作家たちが、過去の自身の低予算スタッフィングへの後悔というか、エクスキューズ的な面で、スタッフ配慮を打ち出す活動を始めたのも大きいと言えます。しかしながら、これが自主映画の作品数を一気に減らすことになりました。
オーディオブック

超ヒマな“ボロ儲け組織論”、隠れた“利益積み増し”、見た目だけの“値引き”『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』エリヤフ・ゴールドラット

世の中には、京セラの稲盛和夫や堀江貴文、両学長のような生まれながらに、金を稼ぐことや経営学を知っている人間がいる。それはこれまで特殊な才能として崇められてきた。だが、本書『ザ・ゴール』はそれを超簡単に表現した書籍だと言える。
オーディオブック

現役映画監督が読む。ボケ老人の蓮實重彦による自己正当化の末路。誰も引き継いでくれない映画理論の行末『ショットとは何か』感想・概要

いきなりだが、私の考える蓮實重彦の時代に適合できず、ダメだった部分、取りこされた部分を以下にまとめてみたいと思う。読みたくない人は、読まない方がいい。
映画制作

非アメリカ映画の「世界新記録」を目指した作家:小林政広『愛の予感』など。小林監督と私の個人的な思い出なども

もし、あなたが「一生で一本の映画を見てみたい」と思うのなら、本作『愛の予感』は好き嫌いは激しく分かれるが、それでも確実に「一生で一本の映画」になることは間違いない。
オーディオブック

「子供が泣き止む&不機嫌がおさまる」Amazonプライムビデオランキング:子育て中の映画監督と保育士妻が考えた夜泣き対策

トップ3に挙げられるコンテンツは、夜泣きなどの極度の不機嫌に、恐るべき効果を発揮すると思います(個人差もあるでしょうが)。特に一位のベビーバスは、現在でもヘビーローテーション(いつあきられるのかがむしろ怖い)です。
オーディオブック

東京藝大大学院卒の映画監督が分析。こうして脇役が主役を超越した。マルチストリーライン手法解説。『ロング・グッドバイ(小説版)』レイモンド・チャンドラー・村上春樹(翻訳)

図を見ていただくと分けるように『ロング・グッドバイ』は、3つのストーリーで構成されつつ、それを大きな物語で覆っている。その内容を以下に書く。