miniDVテープをApple MacBook Pro M1・2などFirewireのない新しいアップルのPCで取り込む方法を解説:最適なアプリについても

映画制作

概要

1990〜2010年頃まで主流だったminiDV(ミニDV)テープを使っていた人が多いのではないでしょうか?

私は、最近、子供が生まれた時に家のものを処分する必要があり、500本以上あったこのminiDV(ドキュメンタリー撮影や自主映画で使ったもの)をいい加減データ化しよう、思って作業の準備をすると。。。。。

なんと、2015年頃以降に発売されたMacBookにはFirewireがなくなっている!これでは、iLinkケーブルが使えない!!ということに、今更ながら気がつきます。

iLinkケーブル800:2010年以降のMacBookに搭載していたFirewire800を使用するためのケーブル

……そして、悪戦苦闘しながらなんとか取り込むことができました。

この記事では、そういう、気がついた時にminiDVテープを取り込めなくなってしまっていたMacユーザーのために記事を残しておきたいと思います。

(安心してくださいminiDVのダビングは、下記の通りにやれば大体取り込めます)

用意するもの:2種類のサンダーボルト変換ケーブル+Firewire800ケーブル+再生機(ビデオカメラ等)

新規で用意するものは以下の2点
Thunderbolt 3(USB-C)- Thunderbolt 2アダプタ

Thunderbolt 3(USB-C)- Thunderbolt 2アダプタは、さきっぽがUSB-C

Apple Thunderbolt – FireWireアダプタ

Apple Thunderbolt – FireWireアダプタは、受け口がFirewire800

新規で用意するサンダーボルトの入れ&受けのケーブルは、見分けにくく紛らわしいので下記に購入用のリンクを用意しておきます。量販店やアップルストアで購入する場合は、注意してください!

公式サイトではThunderbolt 3(USB-C)- Thunderbolt 2アダプタ5,280円、Apple Thunderbolt – FireWireアダプタ3,080円と高額です。。。

実際の接続状況(IXY DV 2で接続)

SONY DSC

私の作業環境では、CanonのIXY DV2で4ピンで接続しています。メルカリなどで3000円くらいで買えるモデルで2002年頃発売(CMに中田英寿が出ていた)

カメラ側との接続は4ピンで行っています。

で実際の感じはこちら↓iLinkケーブル(Firewire800)Thunderbolt 3(USB-C)Thunderbolt – FireWireアダプタの3種類のケーブルの数珠繋ぎです。とても長い。

必ずPCリセットをしてください(システム終了+30秒放置 後に電源入れる 再起動✖️)リセット後以外は、認識しない場合が多い P-RAMクリアでもOK 再起動だけではダメです!

取り込む前に、必ずケーブルを全て外して、PCリセットをしてください。

PCリセットは、再起動とは違い、システム終了(電源を切る)+30秒放置のことです。

2017年以降のMacBook M1やMacBookは、P-RAMクリアがないので、この作業がその代わりになります。PRAMのリセット(クリア)ができるモデルならそれを行ってください。

上手くいかない場合は数回繰り返してください。

これによって、ディバイス(ハードウエアの誤認識や認識無視を防ぎます)

あとは動画ソフトで取り込み(FinalcutやPremiere、iMovie)

その後は、普通に取り込みをすればできます。我が家はFinalcut Proにて取り込み

注意1:Apple公式ではこの手法は推奨していない

このような取り込みの手法ですが、実はAppleの公式では機器との接続検証ができていないため、推奨していません。

よって、アップルケアなどもスペシャリストサポート対象外で取り合ってくれません(涙)

そこをあえて私はリスクを冒して記事レポートしています。

また、記事を書いていますが、取り込む機器によってはできない場合があります。なので、わざわざ使用しているカメラCanon IXY DV2まで公開しているわけです。

そもそも、ケーブルの2連接続以上は、動作保証ができない

iLinkケーブルは、miniDVを製造開発したソニーとパナソニック独自の規格で、そもそもがAppleが開発に絡んでいません。そのため、サポートをする義務がないと言えばない。

そんな中で、3連続接続という離れ業をするわけですから、Apple側も公式では推奨できないわけです。よって、本記事のあくまでの参照ということになります。ただし動作確認済み。

注意2:Firewire側をハブ経由では接続してはいけない

とっても残念なのは、M1マックだと、USB-Cが2口しかないので、接続方法に注意が必要です。といっても大したことではないのですが、Firewireをハブ経由などで繋がないようにするというもの。外部ハードディスクを繋ぐ場合は、ハブと充電コードをそちらで接続しながら、ダイレクトでFirewire側をPCに繋いでください。ハードディスクと充電は、どうにかハブでできます!

補足:接続状況の確認方法

ここでの接続が確認できていれば、ほぼ確実にソフトウェアからの取り込み機(カメラなど)へのアクセスが可能です。

ケーブルの接続状況の確認もできます。

画面左上のアップルマーク→このMacについて→システムレポートで

「Thunderbolt/USB4」のところの接続しているパスに表示が出るはずです

逆にケーブルを接続しているのに表示がない場合は、PCリセット(↑記載あり)をしてください。

久々の作業の場合は、カメラやFIrewireの断線に注意

いかがだったでしょうか? 

おそらく、このような作業する方は久しぶりに作業する人が多いでしょう。

もしうまくいかなかった場合は、Firewireケーブルの断線やカメラ側の接続不良も考えられますので、注意してください。また、何度も言いますが、本記事は絶対保証するようなものでもないので、もちろんうまくいかないケースもあります。

というわけで、是非試してみてください。

後日談:miniDVを取り込みやすいアプリは何か?

M1(Mx)マックユーザーは、iMovieとFinalcut、Premiereの3択

ここからは私の経験談でお話しする。

当初私は、Finalcut Proを使用してこの記事を書いていた。だが、取り込み時のトラブルが非常に多く、実はずっとこのM1・2などの次世代Mxマックのアプリ問題に悩んていた。

この記事ではそれに関しての知識もシェアしたい。結論としては、miniDV形式を最も取り込みやすいアプリはiMovie一択だと思う。その理由を以下に話していく。

FinalcutとPremiereの弱点:精密性とデータ形式への反応

では、なぜiMovieなのか? そこにはまずiMovieの素人性が関わってくる。

そもそもアップルのPCのプリセットでついてくるiMovieは、操作がわからない一般の素人が作業するように作られており、作業の工程を極力はしょった作りになっている。

逆にいうと、書き出しファイルの細かな設定や高度な編集機能などはない。

このことは無論データのエンコードや取り込みにも表れており、取り込み作業の非プロフェッショナルさやデータの保存できりゃあいい、という点が徹底している。

miniDVの動画データは、エラーが起きやすいし、保存時に問題も起きやすい

例えば、私が最初に試したFInalcut proは、取り込み中に音声の途切れに合わせて動画を細かくファイル分けしてしまう機能がモロに仇となった。

劣化の激しいDVテープを取り込むときなどは、90分で2000ファイル以上にも細かく分けてしまう。これによって、アプリの操作が重くなり、200ギガくらいの取り込みを行うだけで、アプリの立ち上げに随分と時間がかかるようになっていく。

これと同様のことがアドビのPremiere Proでも発生し、こちらの場合は、アプリが頻繁に落ちるという症状をはじめ、さまざまな不具合が起きる。画面がバグって操作不能になること多かった。

プレミアやファイナルカットは、その緻密なプロフェッショナルゆえにminiDVのアナログ的な泥臭いエラーだらけのデータ取り込みに弱い。すぐに落ちたり、データ不具合を抱えてしまい、機能が麻痺することが多いのだ。

miniDVデータは、iMovieの泥臭さと万能性だけが頼り:miniDVはiMovie一択

その点、iMovieは、miniDVを取り込んだ時に発生するノイズやデータのエラーを、どんどん無視して、先に先にと動画を保存してく。この泥臭いここ強さが、大量のminiDVを取り込む時にどうしても必要である。また、iMovieの保存データは、PremiereやFinalcutへの変換もしやすい。

よって、私は最終的に自分のデータはiMovieで取り込むようになった。

ぜひ参考にしてほしい。

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