突然現れたSPYD全力マン。不定期で振り切れた動画を連発
私が彼(SPYD全力マン)のことを知ったのは、2021年の春、5月ごろである。
その頃に、YouTubeのアルゴリズムで、あの暴落時のベストムーブシリーズ(後述)という、とんでもない動画がおすすめで回ってきたのだ。
私はそれ以来、困った時は動画を見たり、彼に直々にツイッターなどで相談している。今はフォロワーも少ないので、すぐに返信して答えてくれる。
動画はほぼ全部(2022年1月現在)二度以上見ており、だいぶ時間をかけて頭に叩き込んだ。そんな私が、彼の実態を解説・推測してみたい。
驚愕の美声。そして分かりやすさ、リピート感・配慮
まず、SPYD全力マンの魅力として第一にあげられるのは、新宿のホストかアダルト声優かと思わせるような女性殺しの美声と滑舌の良さであろう。
聞きやすいのはもちろんのこと、もの凄い動画によっては難易度が恐ろしくハイレベルな金融工学・会計学のネタがあるのだが、苦にならない。そして、難しい内容に関しては本人も自覚があるのか、何度も繰り返しリピート解説してくれる配慮がある。
つまり、恐ろしく謙虚な性格の持ち主である。
この点から見て、育ちがいいか、痛い思いをしたことがあるかの人間であろう。
以下、彼の正体についての推測をしていく。


正体1 英語読解力の高さ:帰国子女の可能性が高い
彼の動画を見る限り、テンケー(10K)、つまり米国証券取引委員会(SEC:日本の東証みたいな組織)が発行する決算書をスラスラと読める人物であるのは動画の内容から確定している。
しかも読み解きも尋常ではない正確性で、数字の裏まで読んでいる。
稀に英文をそのまま読むシーンがあるのだが、英語の発音が日本人離れしており、おそらくは帰国子女か、海外滞在が長いのは間違いない。その分、若干日本語に弱い部分があるが、それは日本滞在期間が人生に置いて短いからだと思われる。
正体2 会計・金融知識の知識がある
彼は時々、動画の中で自分の証券口座を見せるのだが、そこには個別株がさほどない。そして動画を見ているとわかるが、普段の仕事が忙しいので個別株の取引を避けている印象がある。
(最近わかったのだが仕事と子育てが大変らしい)
また、QYLD(オプション取引を使った高配当ETF)など米国ETFの中でも高難易度の金融商品の内側を微細に分かりやすく解説できるなど、3〜4年以上の実務経験が少なくともないと身に付かないような会計学の知識を持っている。
これは、金融の業界で働いていないとなかなかできないことだと思う。そして、それなりの高収入でエリートの可能性が高い。
正体3 1986年生まれ・SPYDは“ゆーたん”から伝授
高配当ETF投資を本格的にするようになってから実は日が浅いという。
初期の動画の中で、SPYDの馴れ初めについて知ったのはツイッターのゆーたんをフォローしていたからだと語っているものがあった。ゆーたんは、東大卒の株式ブロガーで謎の多い人物であり、日本でSPYDを広めたと中心人物と言われているが、コロナショックのまっただなかの2020年3月にブログ・ツイッターなどの全ての更新を停止している謎の多い人物だ。
一説には、コロナショックの暴落相場で、大量に高配当ETFを激安で取得してセミリタイアを達成したのではないかとも言われている。

また、SPYD全力マンの年齢は、1986年生まれと、株式投資家としては非常に若い。
デジタルネイティブで俗にいう、Y世代である。
しかしながら、暴落時に8000万円の現金を用意できるのは、普通の節約家では難しい。話からして、学歴も高いだろう。先にものべたが、やなり生業がそれなりに稼げている可能性が高い。


正体4 SPYDは全力マンではく、30%マンである
そして最後に、ズっこけるのは真実がある。実はSPYD全力マンは、SPYDに全懸けしておらず、総資産の30%の2,400万円を注ぎ込んでいるという事実だ! 全力でないのだ!
しかし、一点買いした時の金額が一株あたり22.35ドルで、為替が1ドル103円だったことを加味すると、当時のSPYDは1株2,302円で、約10,400株購入できる。
そこから、1株の分配金が0.39ドルで為替の113円(2021年10月)をかけると、1年間の配当金はざっと458,328円! SPYDのみで税引後35万円以上の分配金を毎年得ているのは、30歳代の若さで考えると驚いてもいいレベルだと思う。
その他の高配当ETF(VYMやHDV)を合わせて、年分配金300万円を達成しているというから、独身だったらほぼセミリタイヤができる。だが、本人はまだ不安らしい。
ちなみに私は600株なので、26,442円の配当……。全体でも年分配金40万円前後のちびっ子トレーダーです。
以上が、ネット上から拾える全ての情報から導き出したSPYD全力マンの正体である。
以下、彼の主要な動画について解説していく。

絶対見るべき動画5選! ETFの神秘の動画
驚異の配当率11% !! QYLDに投資すべきか?
ウェイウェイウェイ!と、QYLDの闇(タコ足配当)を、さらっと解説
2021年は、日本人の多くが狙っている高配当株(VYM・HDV・SPYD)が株高になって以来、買うものがすっかりなくなってしまった。そんな中で、どこからか急に湧いてきたQYLD。
多くの日本人投資家の間で、瞬く間に人気となったのは11パーセントという驚愕の高額分配金である。そんなQYLDは本当に大丈夫な商品なのか? そもそもがオプション取引のETFということもあり、中身が難しすぎて解説するユーチューバーは皆無で、中身を解説したのはなんとSPYD全力マンが一番最初である。
例の美声で、さらっと5年間で4年もタコ足配当であるという闇を、さっそく冒頭で暴いた。
これによって、投資家ユーチューバー界隈でも動揺が走ったのを記憶している。
だが、魅力もないわけではない。そんな本ETFを理論的に解説している動画だ。
暴落時ベストムーブ (暴落時編)
怖い怖い怖い!でも、手放すな! 市場に残り続けろ!
彼を知ることになった動画である。私はこの動画を見て、最初で泣いた。
なぜなら、私が2020年3月12日から挑んだ暴落時の購入を、ここにもしていた人間がいたのだ、とう感動があったのだ。それだけではない。彼のすごいのはそれを狙い澄まし、力をためていたところだ。戦略も練りに練っていたのだ。
私のようにたまたま幸運が重なっていたのではなく、ずっと待っていたのだ。
2020年3月は、ワクチンもなく、コロナはまだ、どんな症状で死に至るのかさえも不明だった。
その時の恐怖の中で株を買うなんて、馬鹿なことだという空気さえあったのに。そんな当時の記憶を、この動画は見事に再現してくれる。そして、ここで明かされるノウハウは神がかっている。
ぜひ、次の暴落のために見ておいてほしい。
VYM HDV SPYD 高配当三兄弟 徹底比較 & オススメ投資法
両学長のゴリ押しで日本に紹介された三大ETFだが、その本質を日本人は知らない
この動画は厳密にいうと、この三大ETFの闇を暴いている動画である。
特にHDVの闇は深い。
注意してみるべし。
これだけはやるな! 間違ったSPYDへの投資法
SPYDの最大顧客は日本人である。
だが、ほとんどの日本人が買い方を間違えているという。このままでは将来、SPYDが暴落した時、一番の被害を被るのは日本人になることは間違いない。
そんな中で、SPYD全力マンはその名前にかけて、この動画を作成している。
彼の動画の中でもシンプルかつ一番優しい動画である。心当たりがある人や、まさか俺が……、と思う人は是非見ておくべきだろう。
なぜ金利が上がると、ハイテク株価が下がるのか?
著名投資家ですら知らない掟を解説:繰り返し見るべし
本来、ハイテク株を買うなら絶対知るべき知識。それは米国債券と株価の関係である。
だが、あまりにも高難易度のため再生数が異常に低い。スーパー難しいので無理もない。しかしながらこの知識を無視していると、将来100%痛い目を見るはずだ。
この動画を理解するには、財務と簿記の知識がマストだが、それでも繰り返し見るとなんとか理解は進む。
金融相場は2021年に終わりを迎え、2022年からは業績相場という本来のプロしか利益を出せない、難しい相場が訪れる。そうなった時に、個人投資家を守ってくれる知識は金利に関する知識だ。
SPYD全力マンはそのふざけた名前からは想像できない緻密な動画となっている。